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ベルマーク財団見学に行ってきました

 



こんにちは、文化部です。

いつもベルマーク活動へのご協力ありがとうございます。

遡る事9月末に、ベルマーク財団に見学に行ったのでご報告いたします。



ベルマーク財団とは

きっちり丁寧に切り取らないと受け付けてもらえないのかな?

集計作業って、数えるのがすごく大変なんだけど、どうにかならないの?

集計時に数え間違いがあるとチェックが入るって聞いたけど……なんか厳しそう。


ベルマーク活動を行なっていると、一度は頭をよぎったことがあるかと思います。

丁寧にやるに越した事がないのは重々承知ではあるものの、フィルム包装に印刷されたベルマークは扱いづらいもの。

文化部としても、袋での小分けを呼びかけたり、オリジナルで集計表を作ったりと工夫してまいりましたが、作業の正確性と簡略化の折り合いは分からないことだらけです。

分からない時には直接伺うのが一番。


という事で、今年度の文化部部長二人でベルマーク財団の見学に行ってきました。


ベルマーク財団は正式名称を「ベルマーク教育助成財団」といい、集めたベルマークの受け付けを行なっているところです。

それだけでなく、ベルマーク預金の管理、ベルマーク預金を使ったお買い物の窓口など、ベルマーク運動の中核を担っています。

(ベルマーク教育助成財団HP:https://www.bellmark.or.jp/

(ほぼ全ての活動がベルマーク財団を通して行われます)


親切心あふれるベルマーク財団

事務所は両国駅前のビル9階にあります。

清潔感のあるオフィスビルで、一見するとここでベルマークを扱っているの、とすら思える程。


緊張と共に扉を開けると、ウェルカムカードと笑顔、そしてお土産のお菓子で出迎えてくださいました。

(お水とお菓子はベルマーク付き商品でした)

「分からない事は、何でも聞いて下さい」

と、明るい笑顔で出迎えて下さったのは、広報の松山さん。

ベルマーク新聞を発行したり、イベントに参加するなど、ベルマーク活動の普及を担当されているそうです。

(ベルマーク活動に関する情報満載のベルマーク新聞はこちら:https://www.bellmark.or.jp/newspaper/backnumber/


DVD「未来を育むベルマーク」で運動の役割や支援の概要のご説明を伺った後は、職員さん達の作業風景を見せて頂きました。


まずは「検収係」。

検収とは、参加団体が送付したベルマークを確認する作業のことです。

検収が終わると「検収済み送り状」が発行され、送った分の点数がベルマーク預金になります。

倉庫みたいなところで広い作業机で行なっているのかと思っていましたが、普通の事務机でした。

(書類に囲まれながら、丁寧にベルマークを取り扱っています)

検収係の方に、かねてからの疑問

「どんなやり方で送るのが一番いいんですか?」

を伺ったところ。


「うちの負担は一切考えなくて大丈夫です。皆さんが無理なく負担なく、できる範囲でやって頂ければそれで結構です」


と、大変力強くも有り難いお言葉が返って来ました。

それだけではありません。

続々と心優しい言葉が続きます。

「紙に貼ると数えやすくなりますが、重くなると送料かかってしまいますからね」

「見やすくなるよう、メーカーさんにベルマークの印刷を大きくして頂くようお願いしているんですが、ラベルに記載しなければならない情報が多くて中々難しいんですよね……」

皆さん学校側への厳しさなど欠片も無く、ただただ配慮と優しさに満ち溢れていました。



集計方法は団体によって様々

検収係の方が、他の団体の工夫の仕方も紹介してくださいました。

・紙に貼る

・テープでまとめる


(見事な職人技です)

・10枚毎にホチキスで止める


色々ご紹介いただいた中で、10枚毎にまとめてホチキスで止めるやり方が一番手間が少なさそうなので、次回集計で導入してみたいと思います。



ベルマークのチェック方法

もう一つの疑問

「ベルマークって全部数え直しているんですか」

をぶつけてみました。

(見本例。ミスがあると指摘されます)

返答は、

基本皆様を信頼して、数え直してはいません

でした。

「中身を出して目視で確認します。こちらも経験があるので、おかしいのは分かるのでその場合は数え直す事もありますが、基本、整理袋表面の数字をPCに入力していきます」

(各企業ごとに専用の整理袋に入れて財団に郵送します)

というのも
「10人体制で、一人あたり1日15件を目標にしているんですけれど、実際は10件くらいに留まっています」
とのこと。
それもそのはず。


一団体あたりこの量です。しかも。

「夏休み前は1日に300件届くこともあるんですよね」

……その多忙さたるや、想像を絶します。



ベルマーク倉庫

事務所の奥は倉庫になっており、全国から届いたベルマークがぎっしりと積み上がっていました。
ここでは「証票管理係」が届いたマークを日付順に整理し、検収の順番が来るまで保管しているそうです。


(これでほんの一部です)

(お話を伺っている間にも次々とベルマークが届きます)


それを担当の男性二人で処理されていました。
(確認作業は定規を使ってきっちりと)

検収が終わったら順次ベルマークを発行元である協賛企業に発送するそうですが、それでも膨大な量。
どれくらいあるのかと伺ったところ、現時点で保管しているベルマークの総数はなんと2900万点分。
1点が1円である事を考えると、チリも積もれば山となるの言葉が実感できます。

ベルマーク財団から協賛会社に発送後、協賛会社から集めた点数に応じて1点につき1円と、財団運営費0.25円及び消費税相当額が支払われます。
この1円が参加団体の預金口座に預け入れられ、ようやくベルマーク預金として反映されるそうです。

お話を伺うと、ベルマークを送付してから残高に反映されるまで時間が必要になるのも納得です。


見学を終えて

「本日は見学にきて下さり、ありがとうございました」

所要時間は1時間半程。
笑顔でお見送りして頂き、財団を後にしました。

実際に見てみたベルマーク財団は、終始笑顔で、親切で、ベルマーク活動の普及と迅速な処理に努めている素敵なところでした。

教えていただいたことを参考にし、今後も文化部は作業の省力化に取り組みつつ、ベルマーク活動を進めてまいりたいと思います。
ご協力の程お願いいたします。


ベルマーク小話「寄贈マーク」

倉庫を見学した際に、隅にちょこっとだけテトラパックの紙容器を発見。


テトラパックの紙容器は直接回収センターに来るので、財団では扱っていないはずだと思い伺ったところ。
「あ、それは、うちの職員が飲んだ分です。ちょっとでも協力しようと、貯めた分を自分で自分のところに寄贈しているんです」

寄贈とはベルマーク財団に直接届くベルマークの事です。
ベルマーク運動に参加できるのは原則として学校などで個人や企業では登録できないのですが、直接財団に送付すれば「寄贈マーク」として全額支援に生かされます

「企業さんから寄贈も沢山頂いているんですよ。社内で使うトナーカートリッジを集めて下さったり、社員さんの飲んだテトラパックの紙容器を送って下さるんです」

ベルマーク財団が発行しているベルマーク新聞には、メーカーからの寄贈が毎月のように記載されています。
ドンキホーテなどを展開するPPIHグループは店舗に回収箱を設置するベルマーク回収活動を行い156万点寄贈。
セイコーエプソンは、協賛会社として参加するだけでなく使用済み自社製トナーカートリッジを回収し9万6千点を寄贈。
イトーヨーカドーも店舗に回収箱を設置し、財団に寄贈したベルマークは10年間で1500万点になるそうです。

また、その件数は年々増えているそうです。
過去5年間で見ると年間2000〜3000件台だったのが、2021年には4528件に増加。そして2022年は5月までだというのに既に2638件に達しています。
そして、その多くは個人からの寄贈だとのことです。


ベルマーク小話「時代を先取りしていたベルマーク活動」


寄贈マークが増えた理由の一つとして考えられるのが、SDGs「持続可能な開発目標」達成への意識の高まりが考えられるとの事です。
SDGsの目標のひとつは「質の高い教育をみんなに」。


戦後数十年経ってもなお整わない教育環境を憂いた学校の先生たちが原動力となり1960年に設立されたベルマーク財団の理念は、正にこの通り。
戦後復興を遂げた今、援助の対象は更に広がり、特別支援学校(養護学校、盲学校、聾学校)や海外の子供達にも広がっています。

盲学校には拡大読書器が。
聾学校には単焦点プロジェクター。
院内学級にはタブレット類が届けられています。

昔ながらのベルマーク活動とSDGsの理念の一致。
それはきっと、子供に必要な事というのは、いつの時代も変わらないからなのかもしれもません。

皆様も、これを機に是非一度新たな視点でベルマーク活動を見つめ直してみませんか。




※見学に伺った事を、ベルマーク財団さんでも記事にして頂きました。

(ベルマーク財団「東京・大田区の小学校PTAが財団見学学」;https://www.bellmark.or.jp/foundation/30005289/




文化部